Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
遺伝子欠損が関与するがんのほとんどは難治性がんであり、治療薬が不十分である。この治療法として、2つの因子の両方が阻害されたことで顕著な細胞死が誘導される合成致死が近年注目されている。既存の合成致死ペアは、機能が類似したパラログ間でしばしば見出されている。一方で、様々な分子が複雑に絡み合う生体内において、3分子以上で合成致死となる可能性もあるが、そのような実例はない。本研究は、パラログ同時阻害と合成致死を示す因子の同定を目指し、3分子間で構成される新たな合成致死を探索する手法の確立を目的とする。本研究成果は、難治性がんの革新的な治療薬開発においてブレイクスルーとなることが期待される。