Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
自閉スペクトラム症(ASD)は対人コミュニケーション障害、常同行動、興味の限定などを特徴とする神経発達症群の一つであり、近年その成因として炎症の関与が指摘されている。これまで当研究室では、脳内炎症がさまざまな精神疾患を引き起こすインフラマソーム仮説の基に研究を進め、ストレスにより脳内炎症が起こる過程や生体内のケトン体βヒドロキシ酪酸(BHB)の脳内での抗炎症作用を報告してきた。本研究ではバルプロ酸(VPA)を用いたASDのモデル動物やBHBによって、ASDの炎症がもたらす脳内の神経構造の変化を明らかにし、ASDの病態解析およびBHBの治療効果の検討を目的としている。