Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
DNAは細胞分裂のたびにわずかに短縮し、一定以上に短くなるとその細胞は正常な機能が保てなくなる。テロメアはDNAの短縮から、遺伝子を保護する機能を有する。先天性角化不全症では、テロメアの維持に関連する遺伝子に異常が生じ、テロメアが異常に短縮する疾患である。様々な全身症状を呈するが、生命予後を規定する病態は骨髄不全である。しかし、テロメア短縮と骨髄不全の発症を繋ぐメカニズムはまだ十分に明らかになっていない。本研究は、先天性角化不全症で生じるテロメアの病的な短縮が骨髄不全を引き起こす仕組みを単一細胞遺伝子発現解析の手法を用いて解明し、将来の治療開発の基盤となることを目的としている。