Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
アントラサイクリン系抗がん剤であるドキソルビシン(DOX)は強力な抗腫瘍効果を示すものの、その“心毒性”が重大な副作用として治療上の制限となっている。最近、申請者らはこの心毒性に心筋リアノジン受容体(RyR2)の機能異常を介する細胞内Ca2+過負荷が関わることを見出した。本研究の目的は、RyR2からのcalmodulin 解離を薬理学的(by ダントロレン) または遺伝学的(by V3599K変異)に阻止し、RyR2の4量体構造を安定化することにより、DOXによる心筋障害を抑制し、生命予後を改善しうるか?を検証することである。