Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
アスベスト曝露は肺線維症を引き起こすが、その機序は明らかでなく有効な治療法もない。我々は最近、肺胞微石症や珪肺症(シリカ)において微粒子曝露に対する反応として破骨細胞様分化が生じ、標的微粒子を分解しようとする酸やマトリックス分解酵素が産生され、肺線維症に至る副次的損傷の一因になっていることを報告した。「肺線維症に対する肺破骨細胞を標的とした新たな治療戦略」としてヒトへの臨床応用を視野に入れており、そのためにアスベストについても独自の前臨床データが必要である。この研究ではアスベストによる肺線維症が珪肺症と同様に肺破骨細胞によって引き起こされるのか、別の機序によるものかを明らかにすることを目指す。