Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
食道浸潤を伴う胃癌や食道胃接合部癌は、浸潤性が高く、切離断端での癌細胞の遺残によって根治性が下がることが問題となっている。そこで、手術において切離断端を癌陰性にするために肉眼的な腫瘍縁から一定距離を離した組織の切離が必要であり、さらに切離断端に対して、術中に迅速病理組織診断を行い腫瘍細胞の有無を確認することが重要である。しかし、従来のHE染色のみではしばしば術中の組織診断に難渋し、術後の免疫染色を含めた検討と術中組織診断の結果が異なる場合がある。そこで、One-step nucleic acid amplication法(OSNA法)を用いて客観的で正確な術中病理診断を行い根治性の高い手術へつなげることが本研究の目的である。