Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
人工呼吸器からの離脱失敗は患者の生命予後を悪化させ、多くの医療資源の消費につながる。人工呼吸を受けているICU患者では、筋力低下等に伴う喀出機能低下と同時に、分泌物過多がしばしば生じ、人工呼吸離脱の失敗の原因となっているが、その病態機序は不明である。本研究では、人工呼吸患者の気道分泌物増加が肺・気道の細菌叢と宿主生体反応、及び両者の複雑な相互作用によって形成されていると考え、人工呼吸中のICU患者から採取した気道分泌物の細菌叢解析とプロテオミクス解析によって、その病態機序を解明する。最終的には、培養細胞での実験を通して気道分泌物過多の治療標的を同定することが目標である。