Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
従来の強アルカリ性覆髄剤は、歯髄壊死を起点に第三象牙質形成を促す一方、歯髄容積減少や持続的な充血を招く。本研究では、細胞外基質に類似した3次元構造を持つハイドロゲルにストロンチウムイオン(Sr)、ホウ酸イオン(B)、ケイ酸イオン(Si)を混合した試作覆髄剤を用いて、歯髄修復・再生促進効果を検証する。先行研究で、Sr、B、Siはヒト歯髄幹細胞(hDPSC)の遊走、増殖および象牙芽細胞様細胞(OLC)への分化を誘導することが明らかになった。本研究では、これらのイオン混合ハイドロゲルの物性と生物学的機能を評価し、歯髄再生治療への可能性を探る。