Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
歯科治療の偶発症の一つである下歯槽神経損傷の予後は悪く,長期に持続する神経障害性疼痛を引きおこす。SARM1は細胞障害を契機に活性化され,神経を変性させる軸索変性誘導分子で,申請者は予備実験で下歯槽神経障害によりSARM1が活性化され,この分子が神経障害性疼痛の発症に深く関わっていることをうかがわせる所見を得た。「下歯槽神経障害による疼痛発生機構にはSARM1に誘導される神経変性が関与する」という仮説のもと,本研究では,SARM1欠損ラットを用いて,SARM1の三叉神経障害性疼痛の発生に関わる役割を解明する。