Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
疼痛発症の背景には、心理社会的因子を起因とした脳の可塑的変化があると報告されている。中脳水道周囲灰白質は、負の感情を処理する内側前頭前野からの豊富な投射を受けている。したがって、両者の間に形成される神経回路は心理社会的因子による疼痛制御変調メカニズム解明の上で着目すべき脳領域である。そこで、本研究は光遺伝学的手法および薬理遺伝学的手法を用いて投射神経の軸索終末を特異的に刺激し、心理社会的因子が①内側前頭前野から中脳水道周囲灰白質への入力②中脳水道周囲灰白質からの出力に及ぼす影響を解析する。最終的に、心理社会的因子が口腔顔面領域の疼痛制御機構に及ぼす神経回路の変調解明を目的としている。