Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
互恵的社会で重要となる利他的行動は、潜在的に動機があってもその実行をためらう場合がある。この際に、身体を先行して動作させることでそれが行動の契機となり、潜在的な動機に基づく自発的な行動を誘発できないかと考えた。我々の感覚運動制御は柔軟性を有しており、自分の目標と矛盾しなければ運動入力と結果として生じた運動が厳密に一致せずとも、行為主体感を後付けで獲得できることが知られている。本研究ではその柔軟性に着目し、潜在的な動機が存在する状態で外界からの感覚・運動刺激を与えられることで、自発的な利他的行動を誘発しうるかを検証するとともに、行動を誘発する身体的な刺激提示手法の設計論を明らかにする。