| Project/Area Number |
24K21323
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Medium-sized Section 61:Human informatics and related fields
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| Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
野中 哲士 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (20520133)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 大地 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (00724486)
木伏 紅緒 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (30844998)
永野 光 京都工芸繊維大学, 繊維学系, 准教授 (70758127)
中嶋 浩平 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (10740251)
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| Project Period (FY) |
2024-06-28 – 2029-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥25,740,000 (Direct Cost: ¥19,800,000、Indirect Cost: ¥5,940,000)
Fiscal Year 2028: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2027: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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| Keywords | embodiment / active sensing / reservoir computing / strong anticipation / tensegrity |
| Outline of Research at the Start |
本研究では,環境と相互作用する豊かな身体のダイナミクスが,知覚行為制御にいかなる「情報」をもたらし得るのかという新たな視点から,「情報の媒質」としての身体とそのダイナミクスを捉え直し,身体―環境系制御理論の刷新を目指す。 従来の枠組からは理解することが難しかった道具使用等の複雑な環境とのインタラクションを伴う身体―環境系の知覚制御課題において, 接触や動きを反映する身体の摂動ダイナミクスがいかなる情報資源をもたらすかを検討し,リハビリや義肢制御等にシームレスに応用可能な身体―環境系制御原理の新たな実証的知見を得ることを目的とする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
人間の身体は,自律的活動および周囲の環境の変化に応じて多重時間スケールの変化を呈する豊かなダイナミクスをもち,その活動に様々な制約と機会を与える。本研究課題では,こうした環境との相互作用に生じる豊かな身体のダイナミクスが,人間の知覚と行為制御にいかなる情報をもたらし得るのかという新たな視点から,複雑な身体―環境系の知覚行為制御をめぐる問題の理解の刷新を図る。従来の理論的枠組からは理解することが容易ではなかった複雑な環境との相互作用を伴う行為制御課題において,接触や動きを反映する身体の摂動ダイナミクスがいかなる情報をもたらすかをあらためて検討し,新たな実証的知見を得ることが本研究の目的である。本年度は点字の触読における手による探索的動作のダイナミクスの特徴を分析した.また身体のダイナミクスが対人間協調に対してどのような情報をもたらすのかについて音楽のタイミング協調を用いたパラダイムを用いて検討する論文を学術雑誌Frontiers in Robotics and AIに公刊した。また,「計測自動制御学会・第37回自律分散システム・シンポジウム」にて,目的に向かう行動の発現について非生物から社会まで連続したひとつの地平で議論するオーガナイズドセッション「Goal-directed Behaviors: 物理系から社会まで」を企画し,2月には国際シンポジウム「International Symposium on Adaptive Behavior and its Ecological Foundations 2025」を企画開催し,ロボット,生物,認知科学,非線形物理学の研究者とともに分野を越境する新学術パラダイムの可能性を議論した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の進捗状況として,下記が挙げられる。まず,本年度は点字の触読における手による探索的動作のダイナミクスの特徴を分析した.点字触読ロボットの研究では,ベイズ分類器を用いて予測があいまいな時に指の速度を落としたり,触読時に生じる光学的触覚センサーのblurを除去するアルゴリズムが用いられるなど,触読動作に伴う感覚のゆらぎを活用するのではなく,むしろ取り除く方策が提案されてきた.しかし,ロボット研究とは対照的に,人間の点字触読の熟練者たちは,予測できない文字列を読むときにむしろ速度のゆらぎを増幅させ,左から右へと読み進む動きに速度のゆらぎが埋め込まれた独特の多重時間構造をもつ触読動作を示した.さらに,サーチ課題時には,朗読課題のときとは異なる,速度のゆらぎが早く拡散する独特の時間構造をもつ触読動作を示した.これらの結果は,従来のロボット研究の枠組では注目されてこなかった,触読における指の探索動作のゆらぎの構造が,環境内の情報を検知する上でなんらかの役割を果たしていることを示唆するものであった。また,生体信号の多チャンネル計測によるダイナミックタッチの予備実験を本格的に開始した。さらに,人と人とがタイミングをあわせる協調場面において,身体動作にともなうさまざまなダイナミクスが,対人間の動作協調を可能にするいかなる情報をもたらしているのかを検討し,Frontiers in Robotics and AIにその成果を公刊した。以上のことから,本研究課題は,おおむね順調に進展していると言える。
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| Strategy for Future Research Activity |
2025年7月にドイツのダルムシュタットで行われる動物と人工物の適応的な動きに関する国際シンポジウム「International Symposium on Adaptive Motion of Animals and Machines(AMAM2025)において点字の接触情報に関するを発表することが決定している.引き続き,身体に接続した道具等の特性を探る際,我々は身体を動かして探索する。この探索動作はいかにして生成されるのかという問題をを検討するために,身体に接続した道具の先端位置等の特性を識別する複数のダイナミックタッチ課題の実験を通して,課題遂行時の身体部位の筋電図および摂動状態(加速度,ひずみの多点計測)の計測を行う。また,身体のさまざまな摂動が対人間協調に対してもたらす情報について,音楽のタイミング協調を用いたパラダイムで引き続き検討を行う。
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