| Project/Area Number |
24K21450
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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| Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
藤井 斉亮 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (60199289)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小岩 大 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00980616)
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| Project Period (FY) |
2024-06-28 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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| Keywords | 擬変数 / 数字式 / 文字式 / 授業研究 / 研究授業 / 学習指導案 / quasi-variable / 代数的思考・表現 |
| Outline of Research at the Start |
中等教育段階において、「文字式」の学習は、算数から数学へ飛躍する際の基盤である。だが、実態は、ここで多くの生徒が困惑し、数学嫌いになっている。にも拘わらずこれまで明確な改善指針が提言されていない。教育現場においては、「数字式」は具体的・個別的で、「文字式」は一般性を表現できるが、「数字式」ではそれができないという誤った思い込みがある。 だが、数学史をみると、文字表記が充実する以前においては、一般性を含意して論を展開する際に、「数字式」及び擬変数が用いられていた。 本研究は、擬変数教材を開発しそれを用いた算数数学の授業を試行することで、「数字式」「文字式」の新しい学習指導の妥当性と有効性を示す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は擬変数(quasi-variable)に焦点を当て、これまで開発してきた教材を主軸にし、さらに普段の教科書教材を用いた教育現場での実践とその評価研究である。留意すべきは、「数字式」「文字式」はいわば数学語であり、言語の習得は長期に渡るので、単発的な教授実験では擬変数の有効性は実証しにくい点である。また、母国語の影響も見逃せない。そこで、日本の研究者と英語文化圏である米国・豪国及びフィジー国(授業言語は英語)の研究者、さらにはカンボジアクメール語圏の研究者とで共同研究を展開した。 本研究では、質的研究デザインを採用し、日々の授業実践の過程において、擬変数の役割と機能が理解され実践知となる「痕跡」(C. Lewis. 2009)を特定した。この長期的で困難な作業を授業研究のシステムに組み込んで行った。 具体的には、授業研究の5つの構成要素:「1研究主題の設定と児童生徒の実態把握」「2学習指導案の作成」「3研究授業」「4研究協議会」そして「5反省と研究紀要等の作成・発行」の2、3そして4においてデータを収集した。 日本においては、区教研(練馬区・大田区)・市教研(府中市・羽村市)での授業研究において、「2学習指導案の作成」「4研究協議会」に擬変数に関わる記述が特定できた。一方、フィジー国(スーバ市市教研)及びカンボジア国(プノンペン及びバッタンバン教員養成大学附属小学校校内研究会)では、擬変数に関わる記述が見出せず、「3研究授業」における児童生徒のノート、板書においても見い出せなかった。 「数字式」における擬変数の役割と機能の理解は、トピック教材では概ね容易であるが、その理解を実際の授業場面で実践知化することは、困難である一面が明らかになった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「数字式」における擬変数の役割と機能は、日本の教師には概ね理解されるが、米国・豪国・フィジー国及びカンボジア国の研究者・教師には困難である側面が見出された。そこでの理解は、トピック教材にも依存し、「マッチ棒の問題(小学校4年生以上)」「円の接線(中学校3年生以上)」では比較的容易であるが、「速さの公式の導入(小学校5年生以上)」における擬変数については、その理解は困難であった。 このような教師の実態は、研究計画段階では想定しておらず、本研究の進行がやや遅れている主因となっている。
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| Strategy for Future Research Activity |
「数字式」における擬変数の役割と機能は、日本の教師には概ね理解されるが、米国・豪国・フィジー国及びカンボジア国の研究者・教師には困難である側面が見出され、さらに、そこでの理解は、トピック教材にも依存することが見出されたことを踏まえ、これまで開発してきた擬変数教材を洗い直し、教師向けに整理し直す。 特に「速さの公式の導入(小学校5年生以上)」における擬変数については、その理解が困難であるため、その要因をインタビュー調査で明らかにする。 また、どのトピック教材が教師にとって擬変数の理解が容易か、あるいは困難かも明らかにして整理する。その際、擬変数の理解に特化した評価基準を作成する。 その上で、擬変数の役割と機能を理解した教師と必ずしもそうではない教師を区別し、授業場面での擬変数の活用を分析・評価し、擬変数の実践知化を目指す。
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