Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
反転対称性や鏡映対称性の破れた系は、多自由度間の結合―交差物性―を可能にする。そのような低い対称性は波数空間におけるエネルギーバンドの分裂として現れる。たとえば、スピン軌道結合で分裂したバンド(スピン分裂バンド)では、スピンと擬運動量が結合する。生じる電気-磁気間の交差物性は、スピン・エレクトロニクスの基礎である。本研究構想では、電気-磁気交差相関の担い手としてBloch波束の軌道磁化を採用し、非相反電気伝導へ導入する。これにより軌道自由度に由来する巨大非相反伝導を実証し、その学理構築に貢献する。