Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
森林火災はその規模が加速度的に進展するカタストロフィー的な非線形応答現象であり,これに対して「(空間・時間に対して)離散的な散水」により鎮火または延長遅延させる.しかしながら,現状の散水パターンに法則はなく,消防隊長の経験値にのみ頼っており学問とは程遠い.本研究では,散水を模擬した物理的な擾乱を付与することで弱体化する延焼過程の精緻な調査を通じて,鎮火に導く最適手順を科学的に解明し,実用的な消火戦略の提案を導く.これにより,これまで経験則でしかなかった森林火災の消火戦略に科学的な指針を与えることになり,「森林火災は正しく対処すれば制御可能となる」という,防災観点上,大きな意識変革をもたらす.