Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
薄膜の熱伝導率はバルクの熱伝導率とは異なるため、薄膜の熱伝導率を正確に知ることは半導体素子や熱電素子の熱設計のために不可欠である。本研究では、光熱変換による薄膜の温度上昇により位相差が生じることに注目し、定量位相計測を熱伝導率測定に用いる。位相差と熱伝導率を関係づける伝熱方程式を独自に導出し、測定する位相差から薄膜の熱伝導率を算出する。本手法は安価なだけでなく、熱伝導率と同時に光熱物性として重要な屈折率温度計数も同時に求めることができるという他の熱伝導率測定にない利点を持つ。本手法により薄膜の熱伝導率と屈折率温度計数が簡易且つ正確に求められるようになることが期待される。