Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
核磁気共鳴に代表されるスピン共鳴分光は,物質科学において必須の強力な分析手法である。ただこの方法は,原理的に多くのスピンが必要であり,微量な物質の分析に弱点がある。本研究では,微量な物質だからこそできる新しい「回転検出スピン共鳴法」を提案する。研究の大目標は,イオントラップされた単一微粒子のスピン共鳴をスピン緩和に伴う微粒子の回転運動を通じて検出するという本提案手法の原理を,電子スピン共鳴(ESR)を用いて実証することである.本計測手法の応用対象として想定するエアロゾルは多くの環境問題で鍵を握る.単一エアロゾルのESRを可能とする本手法はその問題解決に大きく貢献できる.