Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
近年、メタラベンゼンなどの遷移金属元素を含む環状共役化合物が注目を集めている。とりわけ、遷移金属上のd電子と有機配位子上のπ電子との共役により発現する芳香族性(=メタラ芳香族性)に焦点が当てられてきた。本研究では、 メタラ芳香族性に関する研究の新展開として、以下の4つのポイントに着目し、導入した遷移金属の特性に基づく環状有機金属共役化合物の物性・機能発現を目指す。・d軌道の形状と位相に基づく電子共役の次元性拡張・金属の酸化状態制御による芳香族性スイッチング・金属間の相互作用を活用した集合状態の形成・重原子効果による効率的な項間交差