Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
電子環状反応は基礎・応用の両面から高い関心を集める化学反応であり、このメカニズムについては、「電子環状反応は、励起状態と基底状態のポテンシャルエネルギー曲面をつなぐ円錐交差を介して進行する」とするvan der Lugt/Oosterhoffモデルが提唱されている。しかし、研究代表者は、例外的に円錐交差を介さずに励起状態ポテンシャルエネルギー曲面上のみで反応が完了するケースを発見した。本研究では、これを端緒として、この特異な反応機構が現れる支配因子を特定するとともに、分子集合系において単一光子で駆動する巨視的光スイッチング機能の実現をめざす。