Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
生物の適応進化の背後にゲノムDNAの変化があることはよく知られているが,エピゲノム進化の寄与については不明な点が多い.本研究では,まず海中に棲む鯨類のエピゲノム制御が陸上哺乳類のそれとは異なっており,その原因が「全身の細胞で抑制エピゲノム修飾が満遍なく少ない」または「全身に多くの未分化細胞が遍在する」ことにあると仮説を立て,これを検証する.次に,微小重力環境下でイルカとマウスの相同組織の細胞を培養し,エピゲノム制御が変化する,または未分化細胞の割合が増えることを示す.これらの実験により,「海中での重力からの解放が鯨類の抑制エピゲノム修飾を抑える」ことを証明することを目指す.