Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
本研究は,感覚機能を促進する事前訓練が,運動技能の学習効果に及ぼす触媒効果と,その熟達・発達との関係を明らかにすることを目指す.熟練者である音楽家は幼少期の訓練に伴い,脳神経系の可塑的変化が起こりにくいため,技能練習の学習効果の増強や学習効果の長期保持が困難である.当該問題を解決するため,従来研究が技能練習の内容の工夫に取り組んできたのに対し,本研究はメタ可塑性の仕組みに着想を得て,技能練習の学習効果増強のために感覚機能の事前訓練を用いる.当該効果が熟達・発達といった学習者の状態に依存すると仮説立て,状態ごとに技能練習効果を増強する術は異なるかを検証し,その背景機序の解明に挑戦する.