Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
痛みを錯覚させるサーマルグリル錯覚は、侵襲性がないことから、怪我のリスクを伴う実験のバーチャル実習や末期がんの痛み緩和手法開発等への応用が期待される。一方、従来の接触型は熱の応答性が低く、錯覚の切り替えや提示位置の変化が困難であり、さらに意図しない伝熱の危険性という問題があった。本課題では、非接触の温冷刺激を足し算・引き算できる非接触の温冷合成法を実現し、さらに空間パターンを制御する仕組みを開発することで、痛み錯覚の多自由度化を目指す。生起条件や詳細なメカニズムが十分に明らかにされていない痛み錯覚の調査が可能となり、教育や医療への応用やQoLに関わる痛みの理解につながることが期待される。