Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
道路上で生成するタイヤ摩耗粉じんは,今後大気汚染の主要な原因になると考えられ,タイヤ由来の化学物質が環境中で二次的に酸化されて生成する非意図的生成物には,タンパク質等の生体チオールと付加体を形成し,毒性を発揮する親電子物質が含まれると予想される。本研究では,実環境試料から付加体生成能を有する親電子物質をチオール基によって特異的に認識・標識でき,さらに検出・精製のための部位を有する二段階分子プローブを開発することで複雑な混合物である環境試料から目的物質を精製する新たな技術を開発する。さらに道路上の堆積粉じんから未知の親電子物質を探索・同定し,健康影響に直結する毒性評価を行う。