Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
糸球体機能の破綻を主因とする慢性腎臓病は,国民の生命と健康の維持のため克服すべき重大な課題である.その克服には,糸球体の血液ろ過機能を担うスリット膜構造が成熟化し維持されるしくみを十分理解する必要がある.研究代表者はこれまで,微小流路デバイス上で,ヒトiPS細胞由来腎臓オルガノイドを血管化・灌流し,生体外で成熟化した糸球体を誘導する第一段階に成功した.この成果を基点に,本研究では,この血管灌流デバイスと気液界面培養法を統合することで,生体外で腎臓糸球体の高次構造と濾過機能を再現する培養システムの開発に挑む.さらに本システムを用い,血流依存的に腎糸球体が成熟化し維持されるしくみを明らかにする.