Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は、19世紀のフランスにおいて芸術家たちの同時代評価の形成に重要な役割を果たした「サロン戯画」に着目し、その歴史的意義を再検討することを目的とする。1840年代から1850年代の挿絵入り新聞・雑誌に発表された初期のサロン戯画の悉皆調査を基礎に、戯画の作者たちや掲載媒体の性格の把握、戯画化された作品に関するデータベース構築、サロン戯画と美術批評の比較、分析を通じて、イメージとテクストの関係性の中に生じる、この批評ジャンルに特有の性質を明らかにする。