Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は、ヴィシュヌとシヴァというヒンドゥー教の二大神が融合したハリハラと呼ばれる神格を対象とし、一体の神像を中央で半分に割り、半身がヴィシュヌで半身がシヴァという姿で表現されるというその特異さに着目しながら、文献資料と美術・考古資料の調査に基づき、ハリハラ神話と図像の形成を追う。未だ発展途上であるハリハラの研究史に基礎的な資料を提供し、ハリハラという神格の起源に迫ることを目指す。具体的には、叙事詩とプラーナ聖典等におけるハリハラ神話の形成と、インド等での現地調査を通じて、古代・中世前期のハリハラ図像の変遷を追う。