Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
『とりかへばや』は平安時代後期に成立した作り物語である。その本文はある一つの共通祖本から分岐したと考えられており、現在は二系統六種に分類されている。しかし、各系統相互の関係や、本文が共通祖本から分岐して成立した過程はいまだ明らかではない。本研究では、系統に対して個別的に焦点を当てるのではなく、系統全体を概観可能な校本を作成し、各系統を比較する。系統比較から本文系統の相互関係、及び系統が共通祖本から分岐してそれぞれの本文が成立した過程を解明する。