Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
火山噴出物であるテフラ(降下火山灰,降下軽石,火砕流など)は,地面に直接降下・堆積したものをイメージしやすいが,実際には水流によって運搬され,降下範囲より離れた地域に「漂着」することがある.本研究では,南西諸島の考古遺跡から出土した漂着軽石の給源火山を,化学組成に基づき推定し,海域火山噴火がいつ・どこで発生したかを明らかにする.海域火山(海底火山・火山島)噴火ではテフラの大部分が地上に堆積せず,海底へ堆積するか,遠地の海岸に漂着軽石として堆積する場合がある.そのため,日本列島周辺の海域火山活動の理解には,地上のテフラ情報に加え,漂着軽石の理解を深める研究が必要である.