Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は公共財ゲームにおける罰則制度が多数決選挙制度(民主主義)で決定される環境での内集団バイアスの影響を解明することを目的とする。どちらが協力を高める効果が強いか、またどちらの影響が優勢かを検証するため、選出された処罰者とランダムに選ばれた処罰者、内集団と外集団の4つの実験条件を設計する。この結果を比較し、最も協力が促進される条件を明らかにする。また、民主主義と内集団バイアスが対立する条件でどちらが協力に強く影響するかを分析する。これにより、伝統的社会での民主主義や市場経済の導入が内集団バイアスによって障害となる可能性を議論する。また、制度より内集団バイアスの文化改善が重要であることを示す。