Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
地域に根差した産業によって形成される産地・産業集積は、開発途上国の産業発展や先進国における地方創生の原動力となることが期待されている。しかし、産業発展の初期に重要な軽工業で観察される集積の利点については十分に検討されてこなかった。本研究では、近現代の日本と現代のフィリピンの軽工業に関する比較研究を通じて、製造業の商人的機能を究明することを試みる。具体的には、現地調査から詳細な企業の情報を収集し、製造業企業が果たす「商人的」役割を分析する。本研究の成果は、従来の産業集積の研究に新しい視点を付け加えるものであると同時に、開発途上国や日本の地場産業の発展に向けた重要な政策的含意を含むものであろう。