Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
食料生産に従事する移住労働者は、社会の人々の健康な食生活に必要不可欠な存在となっているにも関わらず、まさにその過程で自らの身体的健康をリスクに晒さざるを得ない状態にあることが懸念されている。本研究は、弁当や惣菜などの食品工場で働く技能実習生、特定技能労働者、留学生ら移住労働者を対象に、労働災害や職業疾病など、かれらの健康被害の蓋然性がどのような職業的・社会的・制度的要因のもとで高められているのかという問いに取り組む。とくに、被害の構造がいかに不可視化され温存されているのかを検討することを通して、身体・健康の位相において移住労働者に特有のヴァルナラビリティが再生産される機序を明らかにする。