Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
近年インドネシアでは、従来の応報的司法に対するオルタナティブ・アプローチとして修復的司法(Restorative Justice)の導入が進められている。本研究は、修復的司法の諸価値のうち、特に「対話」や「参加とエンパワメント」といった教育的価値が、インドネシアの地域固有の文脈の中でいかに解釈され受容されているのかを解明することを目的とする。本研究は、①修復的司法の導入にあたって慣習法の役割が強調されるインドネシアを事例に、修復的司法の受容における文化の意味を論じる点、②修復のプロセスを通した発達と共生の実現という教育学的観点から、修復的司法の現代的展開の一面を示そうとする点で意義をもつ。