| Project/Area Number |
24K22790
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
0110:Psychology and related fields
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| Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
小岩 広平 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (40994877)
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| Project Period (FY) |
2024-07-31 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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| Keywords | いじめ / 「空気を読む」 / 現代青年 / 教師 |
| Outline of Research at the Start |
現代のいじめの多くは「空気を読めない言動」に起因して発生するといういじめ発生理論を背景に、「空気を読めない他者への攻撃エスカレーション・モデル」が提唱されている。一方でこのモデルには、エスカレーションの抑止要因が未解明であるという課題があり、教師をはじめとした第三者の介入が過激化を止めることができるかどうかを検証することが必要である。そこで本研究では、「空気を読めない他者」への攻撃行動の発生・過激化に対して、教師の態度が与える影響を解明することを目的とした。具体的には、「空気を読めない他者」に対する教師の態度が「空気を読めない他者」への攻撃エスカレーション・モデルに与える影響を解明する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学校現場において生じる「空気を読めない」と認識された人物への攻撃行動が、いじめへと段階的に過激化していく過程において、教師の態度がどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的としている。そのため、①「空気を読めない」と認識された人物への攻撃行動がいじめへと発展する心理的・社会的プロセスの明確化、②そのプロセスに対する教師の関わり方の影響を実証的に解明する、という2つの小目的を設定した。 まず①攻撃行動の過激化に関しては、攻撃モデルの前段階として重要な、「空気を読めない」とされる言動がどのような特徴を持つかを再整理するため、若年層を対象としたシナリオ構築研究を実施した。分析の結果、日常的な場面で「空気を読めない」と見なされやすい態度の特徴が具体化され、その成果を北海道教育大学紀要(第77巻)に投稿し、現在掲載の可否を審査中の段階である。 一方②教師の関わり方に関しては、教師の関与がいじめの発生や加害行動にどのような影響を与えるかを明らかにするため、国内のいじめ関連研究を対象としたメタ分析を実施した。これにより、教師の態度や介入行動に関する先行研究の整理を行うとともに、教師要因の影響力を他の心理社会的要因と比較し、加害行為の測定方法の多様性やその特徴も含めて体系的に分析した。メタ分析の成果は、日本心理学会第89回大会にて発表予定であり、すでに発表申込と抄録提出を完了している。 現在は、これらの予備的研究で得られた知見を統合し、教師の態度を含めた新たなモデルを構築・検証するための調査を行うことを計画している。この研究について、北海道教育大学研究倫理委員会への倫理審査申請を完了しており、現在審査中の段階である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究は、「空気を読めない」と認識された人物への攻撃行動がいじめへと過激化していく過程において、教師の態度がそのプロセスに与える影響を明らかにすることを目的とし、2つの小目的(①加害行動の過激化プロセスの明確化、②教師の関与の影響の検討)に基づいて進行している。これまでのところ、概ね順調に研究が進展している。 まず①に関しては、「空気を読めない」とされやすい言動の特徴を明らかにするため、若年層を対象としたシナリオ構築研究を実施した。具体的には、日常的な人間関係場面を想定したシナリオを作成し、その中の発言例について「空気を読めているか/読めていないか」を評価させることで、現代青年が「空気を読む」とは何を意味しているのかを検討した。この成果は、「空気を読めない」と認識される行動を定量的に扱うための理論的基盤として位置づけられ、北海道教育大学紀要(第77巻)に投稿済みである。 次に②に関しては、教師の態度や関与が加害行動やいじめの発生に及ぼす影響について、国内のいじめ研究を対象としたメタ分析を実施した。複数の査読付き論文から教師要因に関する効果量を抽出し、加害行動に関連する他の心理社会的要因との比較を行った。また、加害行為の測定方法の多様性やその特徴についても整理し、教師要因の相対的な影響力を明らかにした。これらの成果は、今後のモデル構築に向けた理論的補強として重要であり、日本心理学会第89回大会での発表を予定している。発表申込および抄録提出はすでに完了している。 さらに、令和7年度に予定している本調査(若年層1,000名への質問紙調査)に向けて、研究体制および調査設計の準備も進んでいる。倫理的配慮を踏まえ、北海道教育大学研究倫理委員会へ審査申請を提出し、現在はその承認を待っている段階である。全体として、当初の研究計画に大きな遅れはなく、分析・調査に向けた基盤整備は概ね整っている。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、北海道教育大学研究倫理委員会での審査を通過した後に、若年層1,000名を対象とする大規模な質問紙調査を実施する予定である。本調査では、先行研究で行ったシナリオ構築研究によって明らかになった「空気を読めない」と認識されやすい代表的な言動(例:共感場面での軽薄な態度、集団場面での非協調的な振る舞いなど)を提示し、回答者にそれらの状況に対する教師の態度(許容・否定・曖昧)、友人集団の閉鎖性、当該人物への攻撃行動、およびいじめへの発展の有無について多面的に回答を求める。これにより、従来の攻撃エスカレーション・モデルに教師要因を新たに統合し、教師の態度がその後の加害行動にどのように影響するかについて、共分散構造分析を用いて統計的に検証することを目指す。 この分析によって、教師の関わり方が加害行動の進行を抑止する契機となるのか、それとも逆に促進するリスク要因となりうるのかを、具体的ないじめの深刻化段階ごとに、実証的に明らかにすることが可能となる。こうした検討は、これまでのいじめ研究において十分に扱われてこなかった「第三者介入の質」の違いに着目した、予防的視点からの新たなアプローチとなる。とくに、いじめが深刻化する前段階において、教師がどのような対応を取るべきかについての具体的知見が得られれば、現場の教員にとって実践的価値の高い指針となると期待される。 分析が終了し次第、研究成果は英文化し、日本の学校文化を背景とした特有の対人メカニズムについて、国際的な学術誌を通じて発信することを計画している。これにより、国際的な視野からもいじめの発生・抑制メカニズムに関する理解が深まり、比較文化的な研究にも資することが期待される。
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