Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
滑らかなエルミート計量に関する正値性は幾何学において重要な研究対象である。近年、滑らかなHermite計量の一般化として、可測写像まで滑らかさを落とした特異計量が導入された。これにより、今まで以上に豊富な正値性に関してアプローチすることが可能になった。本研究では、L2-評価や大沢-竹腰のL2拡張定理などの複素解析的手法を用いて、特異計量のNakano半正値性の新たな特徴付け、順像層の特異標準計量の研究、非消滅予想およびDLT拡張予想の解決に取り組む。これにより、複素幾何学と代数幾何学の橋渡しを図り、数学の新たな解析手法を提供する。