Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
近年、場の量子論の量子計算が盛んに研究されているが、有限温度場の量子論の量子計算は未だ困難な課題とされている。これは、 有限温度系の計算に必要な熱的状態が混合状態で記述されるため、量子コンピュータ上の取り扱 いが困難になるからである。申請者は熱的純粋状態 状態 と量子虚時間発展 法 と呼ばれる手法を用いたアルゴリズムを提案し、この課題を解決する。本研究では、このアルゴリズムに基づいて 2+1 次元有限温度 SU(2) ゲージ理論の 量子計算を行う。量子計算には 100 量子ビット以上の量子コンピュータを利用し、量子エラー緩和アルゴリズムを実装することで量子エラーを抑制し結果の解析を行う。