Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
電気自動車(EV)の潤滑油には、これまでの潤滑油にはない新しい要求が求められている。 EVでは、ナノ摺動すきまに蓄積した電気エネルギーにより摺動面間で放電が生じ、これにより摺動面が損傷してしまう。放電による損傷を防ぐには、摺動すきまに蓄積される電気エネルギーを最小にする潤滑油が必要である。一方、 摺動面同士の接触による摩擦を抑制するため、潤滑油に添加剤を加え、摺動面に吸着膜を形成する必要があり、摺動すきまに蓄積される電気エネルギーが大きくなってしまう。この電気特性と摩擦特性の相反する要求を満たすため、分子構造から放電抑制と摩擦抑制を両立可能とする添加剤の分子設計論構築を試みる。