Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
ベンゼンのCH部分をホウ素原子で置換したボラベンゼンは、フェニルカチオンと等電子的である非常に求電子的な化学種である。その非常に高い反応性から、単離にはホウ素原子上の置換基による安定化が必須である。そのため、本来のボラベンゼンとしてのホウ素原子上での反応性は未開拓の領域であった。本研究課題では、環歪みを有する配位性側鎖を導入したボラベンゼンを合成し、環歪みを伴う分子内配位によりボラベンゼンの熱力学的安定化を施すことで、ボラベンゼン本来の求電子的な反応性を引き出すことを目指す。