Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
川底や海底など水環境における堆積物周辺には、多様な生物が棲息する。この豊かな食物網の源は、生態系ピラミッドの基礎をなす単細胞生物である。我々は遊泳性の繊毛虫ソライロラッパムシが、構造物によって形成された「すみっこ」空間に有意に固着することを発見した。単細胞生物は周囲のミクロな形状を把握して棲家を選んでいる可能性がある。そこで本研究では、微細加工技術を応用し、棲家の選択に環境中のミクロな形状が及ぼす影響を調査する。狭空間では細胞が周囲の構造物と接触する頻度が高まることが予想されるため、1細胞に制御された接触刺激を与える実験系を製作し、どのようなプロセスで空間把握を行っているかを理解する。