| Project/Area Number |
24K23246
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
0704:Neuroscience, brain sciences, and related fields
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 直樹 九州大学, 理学研究院, 助教 (50757432)
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| Project Period (FY) |
2024-07-31 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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| Keywords | プラセボ鎮痛 / ノセボ / 鎮痛剤 / cFosマッピング / 記憶痕跡 / 薬効記憶 / 神経回路 |
| Outline of Research at the Start |
マウスのプラセボ鎮痛行動課題にc-Fosラベリング、薬理学・光遺伝学的神経活動制御、神経回路トレーシング技術を適用し、痛み記憶がもたらす効果と薬効記憶がもたらす効果を区別したうえで薬効記憶形成や想起に必要な行動学的条件、脳領域、神経回路を明らかにする。行動パラダイムのコントロール群(単なる痛みの無い経験、投薬による鎮痛経験、鎮痛剤の投与(薬効)はあるが鎮痛経験のない場合等)で活性化される神経細胞、神経回路の違いを同定し、それぞれの神経回路の機能性を検証していく。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、薬効をコードした“薬効記憶痕跡”が活性化されることでプラセボ効果が発現しているのではないかと仮説をたて、マウスの鎮痛モデルを用いて薬効記憶痕跡の実態や形成条件を遺伝学的技術により機能的に検証していく。本年度はまず鎮痛効果の検証のための動物実験パラダイムの樹立を行った。鎮痛効果の反復的な検証が可能なホットプレートテストの条件を検証した。樹立したホットプレートテストを用いて鎮痛剤による鎮痛効果が十分に得られることを検証した。興味深いことに、鎮痛剤の反復投与により鎮痛効果は得られるもの効果が減弱していくノセボ効果と思われる現象が観察された。さらに鎮痛効果が十分に得られる条件の鎮痛剤の投与後に脳内で活性化する脳領域の同定のため、全脳でcFosマッピング可能な解析パイプラインを立ち上げた。その結果、鎮痛剤では特に島皮質、Bed nucleusの活性化がみられた。興味深いことに多くの皮質領域で活性化がみられた他、痛み経路と考えられている領域が鎮痛剤に反応して活性化していることが明らかになった。鎮痛剤、もしくはプラセボ鎮痛時に活性化している神経細胞群の神経活動の制御に必要なAAV-RAMシステム、TRAP2マウスが対象となる脳領域で活性化していることの検証を行った。また、cFosマッピングよりも時間解像度の高いカルシウムイメージングによる神経活動の可視化を行うため、miniscopeを用いたカルシウムイメージング解析のパイプラインの立ち上げを海馬CA1を対象として行い、機能することを検証できた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定したcFosによる鎮痛剤、またはプラセボ鎮痛時に活性化する脳領域の網羅的な同定に必要な、免疫染色を行った2Dスライス画像から半自動で活性化脳領域を同定、定量的に解析可能なパイプラインを立ち上げることができた。これにより従来多くの時間が必要であった脳領域毎の定量データをスライス全体で得ることが可能になり、過去の知見からでは着目されていなかった脳領域が鎮痛剤で活性化することがわかった。また、予定していた痛み行動試験の立ち上げも完了したため。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後はプラセボ鎮痛系の行動パラダイムを樹立するとともに、プラセボ鎮痛の過程において鎮痛剤によって活性化された脳領域の再活性化がみられるのか検証する。さらに同定した鎮痛剤によって活性化された神経細胞を薬理的に活性化、抑制することにより、脳領域毎の”薬効記憶痕跡”がもたらす効果について、鎮痛効果、副作用である体温低下等にわけて検証を行う。また、鎮痛剤の反復投与により鎮痛効果は得られるもの効果が減弱していくノセボ効果と思われる現象が思いがけず観察されたが、このノセボ効果が今後の薬効記憶痕跡の活性化によってもみられるのか、記憶痕跡の直接の活性化の際にはノセボ効果がみられないのかも検証していきたい。
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