Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
飽食の現代、塩分摂取過多による生活習慣病を背景に、食塩摂取量を調節する味蕾における塩味受容機構の理解には社会的希求がある。本研究ではマウスを用いた塩味受容の分子細胞機構の解明を目的とし、味細胞の様々な塩関連刺激に対するin vivo応答特性を独自の多光子励起膜電位測光技術を用いて大規模計測し、単一細胞トランスクリプトーム情報と照合することで、塩応答を示す味細胞を遺伝子発現レベルで同定する。また、応答の背景にある受容分子機構の解明のために介入実験(薬理・遺伝子改変)を実施する。本研究で明らかにする塩味感覚を担う受容体・細胞の情報は、夢の「人工塩味料」の実現、そして人類の健康に資すると期待できる。