Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
腸管に感染する病原体への感染防御において、腸内で産生される分泌型IgA抗体は重要な役割を果たす。しかし、腸内には免疫寛容機構が存在するため、抗原蛋白質の経口投与ではIgA抗体は効率的に誘導されない。そこで、遺伝子改変した腸管感染性ウイルスを、腸管を標的としたウイルスベクターとして活用して粘膜免疫を誘導しようとする研究が行われている。申請者は、腸管に感染指向性をもつロタウイルスの遺伝子改変技術を使い、ヒトノロウイルスに対するIgA抗体を腸内で誘導することに初めて成功した。本研究課題では、粘膜免疫誘導能を強化するため、ロタウイルスベクターの改良に取り組む。