Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
大腸癌肝転移は切除により予後が改善する。化学療法の進歩により切除不能症例からのConversion surgeryも増えているが、化学療法による薬剤性の類洞障害は、術後肝不全など重篤な合併症と関連する。Autotaxin(ATX)は新規の肝線維化マーカーで、我々の先行研究では化学療法施行例でATXが有意に高値であった。ATXによって産生されるリゾホスファチジン酸(LPA)が、星細胞の活性化、類洞内圧の亢進に関与しており、ATXは治療ターゲットとなりうると考えられた。肝類洞障害におけるATX-LPA連関の意義を解明し、ATX阻害剤で遮断し、SOSを抑制するという新たな治療戦略の構築を目的とする。