Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
角膜の透明性を維持する機能を有する角膜内皮細胞は、ヒトの体内では再生することができない。病的な細胞減少により角膜は透明性を維持できなくなり、患者は失明に至る。その状態は角膜内皮機能不全と呼ばれるが、現在は拒絶反応の危険性を有する角膜移植治療しか治療法がない。その根本的な病態メカニズムが不明であるため、本研究は、角膜内皮機能不全の病態の本態であるアポトーシスによる細胞減少と、近年病態との関連が示唆されている細胞老化の2つの現象をミトコンドリア機能不全という軸で解釈を試みる新たな疾患増悪概念に基づいている。角膜内皮機能不全の、外科的治療に頼らない新たな角膜内皮治療の創出を試みる。