Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
ゲノミクスの進歩により、自閉症スペクトラム症候群などの発達障害の原因遺伝子が数多く報告され、個々の原因遺伝子の機能はわかってきたが、残念ながら治療法の開発には至っていない。そこで申請者は、知的障害において男性が女性の約5倍の罹患率があることに着目した。これは、男性が女性に比べて発達障害に対して遺伝的に脆弱であることを示唆する。しかし、その脆弱性(性差)を生み出すメカニズムは殆どわかっていない。本研究では、性染色体遺伝子に着目し、神経機能の性差を創出するメカニズムの一端を明らかすることで、発達障害の病態への本質的理解を深め、新たな治療法の指針となる生物学的基盤を提供することを目的とする。