Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は、薬物中毒死の症例において、重症度分類のための新指標作成を目的とする。近年、薬物中毒死は増加傾向にあり、その摂取背景は複雑化している。これにより致死濃度ではないにもかかわらず死に至るケースも見られ、単純な薬物定量だけでは、死因鑑別が困難となっている。そのため、薬物の関連を明らかにするための新指標が求められる。本研究では、薬物中毒症例の臓器と体液における変化を、免疫学的に評価することで、個体中での変化の大きさが重症度を示す指標として有用可能かを検討する。本研究で、薬物中毒死の新指標を確立することは、個体の中にコントロールを求める『インナーコントロール』の概念確立の先駆けとなる。