Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
実験・観測技術の発展により、周期的に時間変化する空間パターン(振動性の空間パターン)を示すシステムや、それらの相互作用がもたらす非自明な現象が新たに報告されている。振動性の空間パターンは、時間遅れを伴う偏微分方程式の周期解としてしばしば数理モデル化される。しかし、そのような周期解の解析方法は十分確立されていない。特に、相互作用などの摂動が振動のリズムに与える影響を理解するのは困難である。そこで、位相方程式と呼ばれるリズム現象の解析に適した方程式の導出を通じて時間遅れを伴うリズム現象の解析手法を確立し、細胞でのタンパク質分布の振動や海面の水温の振動などの応用上重要な諸問題に適用する。