Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
寄生生物と宿主の不平等な相互作用である寄生関係は,主要な生物相互作用の一つである.古生物分野での生物相互作用の研究は,捕食・被捕食関係が主流であり,寄生関係については未解明な部分が多い.したがって,寄生関係に着目することで,今までとは異なる視点で,過去の生態系や進化史を復元することができる.本研究では,白亜紀を通して繁栄した恐竜類鎧竜類に着目する.彼らが進化させた骨性鎧である「皮骨」には侵食痕が残されることがある.この侵食痕にアプローチし,白亜紀における寄生生物と宿主の相互関係の解明を目指す.