Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
哺乳類の発生過程では、分化遺伝子の発現が時空間的に制御されている。この遺伝子制御を担う主要因子のひとつが、ポリコーム群タンパク質である。ポリコームは分化遺伝子群の転写抑制に働く重要な因子であり、分化の状況に応じてポリコームが適切な分化遺伝子を選んで抑制することは、発生における細胞運命制御の根幹である。しかし哺乳類細胞において、ポリコームが標的遺伝子を選ぶメカニズムはほとんど不明である。本研究では、脳発生をモデルに、ポリコームが分化遺伝子の発現制御を行うメカニズムと意義を明らかにし、幹細胞分化の基盤となる遺伝子発現制御機構の解明に迫りたい。