Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
動物は、「”動”く生”物”」の名の通り、生存戦略として空間内を移動する能力を獲得した。円滑な移動には空間における自身の居場所の認識が不可欠だが、この機能は脳の海馬が司っている。海馬の錐体細胞には、動物が空間内の特定の居場所にいる時にのみ特異的に発火する性質を持つものがあり、こうした機能を持つ細胞は特に「場所細胞」と呼ばれる。申請研究では、バーチャルリアリティを用いてある場所受容野に対応する場所細胞群を同定し、それぞれの場所細胞が異なる場所受容野の表現に寄与するかを調べることで、空間を表現する膨大な情報が海馬で矛盾なく表現されるメカニズムの解明を目指す。