Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究では16~17世紀に作成されたキリシタン資料や19世紀後半を中心に作成された洋学資料を対象として、中世末から近代の日本語音声が、日本語非母語話者であるイエズス会宣教師や欧州等の東洋学者らによって、どのように把握・記述されてきたのかを分析する。資料中のローマ字表記や音声に関わる記述内容について、それぞれの資料の作成者の母語(ポルトガル語・スペイン語・英語・ドイツ語・オランダ語など)の音韻・表記体系との対照を行うほか、音声学的知見や資料の成立環境なども踏まえた多面的なアプローチによって、資料に反映された日本語音声の実態、および資料作成者の日本語発音把握の様相を解明することを目指す。